チェンライ日本人会「会報」2023年6月号

2023年6月号会報の要約音声

【要約・音声】日本人会・2023年6月号会報と要約

新入会員紹介: 中山健一さんと湯口昭治さん

先日、当会に新たな会員を迎えることができました。それぞれ中山健一さんと湯口昭治さんです。彼らが会員として参加してくださることを、大変うれしく思います。

中山健一さんは長野県出身で、今年74歳。趣味はジグソーパズル組み立てや将棋、そしてバイクの遠乗りです。長野の川中島町から来られ、地元では川中島白桃の栽培で知られています。なお、善光寺のある長野市大門町にも縁があります。彼がタイに住みたくなった理由は、子供時代の風景がタイの現在の風景とマッチしているからだと話してくれました。これからもお元気で活動していただきたいと思います。

次に湯口昭治さんは、昨年の8月にチェンライに戻ってきたばかりで、家内の急病から4年弱日本で過ごした後、タイに定住することを決めました。大学卒業後は電子部品製造販売会社に就職し、北京、香港、中国蘇州で約30年勤務しました。現在は退職後の静かな生活を楽しんでおり、映画鑑賞、音楽鑑賞、そしてオーディオが趣味です。彼もまた、自分の好きなことを毎日楽しんでおり、時間を持て余すことはないと語っています。

新たな会員の皆様、これからの活動を楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

成岡卓翁さんと意外な器との出会い:料理屋での包丁修行

成岡さんが酒と料理の世界に足を踏み入れるために訪れたのは、大阪・心斎橋の小料理屋「四季」だった。そこでの体験が彼の料理に対する視点を一変させるきっかけとなった。

美味しいお酒に合う料理を提供することが初心者であった成岡さんの課題だった。そんな成岡さんに「四季」の女将が提供したのは、新鮮なお刺身の切り身と、それに合う酒の選び方についての知識だった。女将は、魚市場で鮮魚を買い付けた後、その魚をどのように処理するかを成岡さんに教えた。たとえば、タコのオスとメスの見分け方、それが美味しさにどう影響するか、そして最も美味しいタコの重量など。

また、成岡さんは女将から明石蛸と徳島蛸の違いについても教えられた。その違いは餌や環境によるもので、それが味にも影響を及ぼすことを学んだ。このような体験を通じて、成岡さんは料理の世界の深さと広がりを感じ取ったのだ。

この修行を経て、成岡さんは自らの店で新鮮なお刺身と美味しいお酒を提供する能力を得た。彼の料理は、一見すると簡単な包丁さばきと選び抜かれた酒という、2つの要素によって構成されている。しかし、それらは成岡さんの料理への真摯な姿勢と、彼が「四季」の女将から学んだ深い知識と技術の結晶であり、それが彼の料理を他の追随を許さないものにしているのである。

メコン川ダム建設の影響:地元住民の生活に懸念

タイ北部の村、チェンコーンに住むカム・トーンさん(48歳)は、長年、メコン川から川藻を収穫して生計を立ててきました。しかし、中国がメコン川上流にダムを設置してから、川藻の収穫量が激減。地元の生計は深刻な影響を受けています。さらに、ダムによる水流の変化が川底の沈殿物を遮り、重要なコメ栽培にも影響を及ぼしていると、複数の研究者が指摘しています。

中国は、1995年以降、メコン川で多数のダムを建設し、さらにその支流にも少なくとも95基の水力発電用ダムを建設しました。このことにより、漁業や農業を生活基盤とする多くの地元住民は、収入源の減少や生態系の変化などの影響を直接的に感じています。

このようなダム建設は、水力発電の利益を上げる一方で、地域の漁獲量の減少や環境破壊を引き起こし、地元住民の生活に深刻な影響を与えているとの懸念が高まっています。特に高齢者や女性は収入源となる川藻の収穫に影響を受け、さらに若者たちは新たな生活を求めて移住を余儀なくされています。今後、綿密な監視と対策が求められる課題となっています。

中国は過去の降雨量の少なさを理由にメコン川流量データの共有に協力しています。国際エネルギー機関(IEA)は、発展途上国での水力発電の潜在的可能性を評価し、中国がその主役を担っていると報告しています。中国企業は、2030年までにアフリカ、東南アジア、ラテンアメリカ地域での新規水力発電の半数以上を担当すると予想されています。メコン川下流域のエネルギー需要は年間6-7%上昇し、完全な水力発電開発によって2040年までに1600億ドル以上の経済効果が期待されています。しかし、水力発電プロジェクトによる住民の強制移住などの影響が問題となっています。ラオスでは、2018年にダムが決壊し、数十人が死亡しました。

保護団体のロイケウ代表は、ダムの存在により川の動きが予測不可能になり、流域の集落の人々が川での生活を続ける術を失っていると述べています。彼はまた、ダムの監視システムについて、集落に選択肢がない場合には意味がないと指摘しています。彼は地元の子供たちに川について教える活動を行っており、共同管理の重要性を訴えています。乾季の間、地元の人々は収穫に注力し、不確定な収穫量に対処しながら生活を続けています。

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Posted by mjflash